墨流し・エブル技法

福井県指定無形文化財「墨流し」

映像は保持者・伝統工芸士の福田忠雄氏。

墨流しの技術は、平安時代にその歴史を遡ることができるとされます。

織り成す模様は、まさに変幻自在。

その起源は、川の水面に墨をおとし、流れによってうまれる模様の変容を楽しんだ、9世紀頃の宮廷遊びといわれています。

 

水を張った容器に墨を落とし、細い竹で水面を動かし、扇子や息で優しく風をおこします。
複雑な模様へと変化した水面に、上から和紙をそっとかぶせ、墨の流れを写し取る。

一度しかできない文様墨流しの文様を写し取ります。

 

 

トルコにも「エブル」という同じような技法がある。

墨流しの起源とも言われるエブル技法は、トルコ伝統のマーベリングの技法です。中央アジアに起源を持つとされ7世紀頃にトルコに伝わったとされています。1299年に樹立したオスマントルコ帝国の勢力が拡大するにつれマーベリングは世界中へと伝えられました。

トラガカントガム(樹脂からつくる糊)を溶いた水をはった底の浅いトレーに液体染料を垂らし、クシのような器具を使って引き伸ばしたり、筆で引っ張ったり、あおいだりして、垂らした絵の具が偶然に作り出す美しい模様を紙に写し取る。

 

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